AI時代のリーダーは“寄り添う力”──共に育つ仲間を募集します


 

こんばんは、有限会社THSの鈴木です。新人との1on1での気づきをメモしていたら、AI時代に求められるリーダー像の輪郭がくっきりしてきました。

よく引き合いに出される比喩として、日本は農の文化、西洋は狩りの文化と言われます。獲物を追う社会では、若く強いリーダーが前に立ち、声の大きさと決断の速さで集団を牽引することが求められました。けれど、第4次産業革命や「2045年にAIが人間の知性を超える」と語られるシンギュラリティを前に、従来の“強く引っぱる”だけのリーダーシップは、現実の現場と合わなくなってきていると感じます。

これから必要なのは、権限で押し切る力ではなく、寄り添い、関係を整え、他者に安心と調和をもたらす力。日本が大切にしてきた「和(わ)の精神」に近い、共生型のリーダーシップです。一人が100点で牽引するより、10人がそれぞれの持ち場で主役になる。役割の境界線を少しずつまたいで助け合えるチームが、変化の速い時代には強いのだと思います。

そんなことを実感した出来事があります。夏の繁忙期、僕は工程管理に意識が寄りすぎて、朝礼が“指示の読み上げ”になっていました。ある日、ベテランがぽつりと「段取りは分かるけど、現場ごとの気遣いは誰が受け持つ?」と言ったのです。そこで翌日から、朝礼の最初の5分を「寄り添い設計」にしました。今日伺うお客様の不安は何か、暑さ・音・導線・ご家族の事情……全員で想像し、気づいた配慮を一つずつ“見える化”する。すると不思議なもので、作業スピードは落ちないどころか、段取りのムダ取りが進み、クレームはゼロ、現場の笑顔が明らかに増えました。強く押すより、そっと整える。これが僕の中での大きな転換点でした。

「幸福の法則」についても、同じことを感じます。自己中心から始めると、成功してもどこか空虚です。目の前の人の安心、チームの働きやすさ、地域の暮らしの快適さ――“自分の外側”を起点にすると、結果として自分の手応えや誇りが深く残る。仏教で言う「自利利他」、すなわち人のために尽くすことが自分の喜びになる循環です。現場で頂く「ありがとう」の一言は、どんな数字の達成通知よりも、長く温かく心に残ります。

THSでは、和の精神と共生型のリーダーシップを、日々の小さな実践に落としています。朝の環境整備で気持ちをそろえる。挨拶と返事を一歩先に出す。作業前に“寄り添い設計”を全員で共有する。作業後は写真とチェックリストで学びを言語化し、次の人に手渡す。こうした地味な積み重ねが、個人の自信を育て、チームの信頼を厚くする最短距離だと信じています。

一人ひとりが主体性をもち、「自分は他の人のために何ができるか」を問い続ける。小さな利他の選択が重なるほど、仕事は「結果を出す場」から「誇りを育てる場」へと変わる。これが、AIと共存するこれからの時代にこそ必要な、人間らしいリーダーシップのかたちではないでしょうか。

もし今、リーダー像に迷いがあるなら、明日の朝礼の5分だけでも変えてみる。寄り添い設計を一つ、実験してみる。きっと空気が少しやわらぎ、チームの表情に光が差します。あなたの仕事と人生が、誰かの安心から始まる喜びに満ちますように。THSは、そんな学び合いを実践で育てていく職場でありたいと願っています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。よろしければ、あなたの現場での“寄り添いの工夫”も教えてください。互いの学びを持ち寄れる関係が、次の時代の強さだと思っています。

※もっと気軽に会社の雰囲気を知りたい方はこちら